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ともこ鍼灸治療院ブログ

2025年4月~

当院の鍼灸について、日々のこと、患者さまの声などを綴っています。

猪突猛進ともこ

2025/04/07

鍼灸院、再オープンに向けてネットで物件探し
駅徒歩30秒の素敵な場所がすぐ見つかりました

今までずーっと体に対する生きた知識を身につけ、いわゆる“ゴッドハンド”を築き上げてきた私ですが、最近は自分の方向性をじっくり見つめ直す時間がありました。

以前、広尾で「広尾整体院」をしていた頃は、毎日忙しく働いていたのに……。どうしてしまったんでしょうね。そんな中、突然「また開業しなきゃ!」というひらめきが、ふと降ってきたのです。

潜在意識には、自律神経のようにバランスを取る力があると言われています。何かに偏っても、自然と元に戻ろうとする「恒常性(ホメオスタシス)」のような作用です。

私自身も、まるでそのバランス作用に導かれるようにして、再び鍼灸院を始める道へと進むことになりました。きっと、潜在意識が「今だよ」と教えてくれたのでしょう。


潜在意識のイメージ図

広尾時代は、整体と鍼灸を組み合わせた施術で、幅広いお客様に来ていただいていました。これからは「治療」に重きを置き、より多くの方の不調やお悩みに応えていきたいと考えています。

鍼灸と筋膜リリース、そして筋肉のコリを取り除く施術。それは、身体だけでなく、心にたまった緊張をほどいていく「心の回復」につながる治療です。今の時代にこそ、必要とされることだと思っています。


猪突猛進のイメージ図

そんな中、「まずは物件探し!」と気持ちが動いたとたん、なんと、広尾時代の患者さんから連絡が。20年来の方から、まだ生きていた(笑)広尾整体院の公式LINEに「新しい場所が開拓できないので、特別施術をお願いしたい」とメッセージが届いたのです。

私は「今、開業準備を進めています」と返信したところ、とても喜んでくださいました。まさに、潜在意識の引き寄せ。不思議だけど、とても嬉しい偶然でした。

開業にあたって、物件との出会いは“ご縁”です。ネットで探していたら、駅から徒歩30秒ほどの良さそうな場所を発見。すぐに内見に行き、一人で施術するにはベッド1台置ければ十分な広さ。実際に見て「ここでいい」と即決し、その日のうちに申し込みました。

本気で開業したいと心から思ったとき、物件の方からこちらに寄ってくる。そんな不思議な流れの中で、再スタートが決まりました。



不眠対策にはケロッグ

2025/04/09

ヤク⚪︎ト1000を6年以上続けましたが
効果にはやっぱり「個人差」がありました。

ストレスの緩和や睡眠の質を高めるとされる乳酸菌飲料。試したことがある方も多いのではないでしょうか?パッケージには必ず「効果には個人差があります」と書かれていますよね。

私もヤク◯ト1000を「よく眠れるようになるかも」と期待して、毎日飲んでいました。でも、正直なところ「これで眠れるようになった!」と感じたことは一度もありませんでした。

一方で、私のまわりには「寝起きがスッキリするようになった」という人もいたので、本当に人によって違うんだなぁと実感しました。特にストレスや睡眠の感受性、許容範囲は、人それぞれです。

それは、鍼にも言えることです。鍼を受けることに抵抗のない人、むしろ好きな人もいれば、「鍼はちょっと怖い」と感じる方もいます。

私が広尾で施術していた頃、鍼が初めてという方も多かったのですが、「鍼ってこんなものなんだ」「思ったより大丈夫」と安心してくださる方がほとんどでした。整体やマッサージより「鍼の方が効く」と、定期的に体のメンテナンスを鍼でされていた方もいらっしゃいました。

また、鍼に対して強い抵抗がある方でも「ともこさんだからお願いできる」と言ってくださったこともありました。そう言っていただけることが、とてもありがたかったです。


ケロッグのイラスト

私の鍼の特徴は、丁寧に「コリ」を見つけられるところです。教科書通りのツボにただ鍼を打つのではなく、実際にコリを見極め、そこに的確にアプローチしていきます。

鍼を刺すことで血流が促進され、筋肉や筋膜の癒着がほどけていきます。コリが取れると、睡眠の質も自然と上がりますよ。

下の図は、良質な睡眠によって得られる効果です。美容や健康に、睡眠がいかに大切かがわかりますね。


睡眠の効果

そんな睡眠、大事だとわかっていてもなかなかうまくとれないこともありますよね。そこで今日は、私が実践している「睡眠力アップにおすすめの食べ物」をご紹介します。

それは……ケロッグフロスティ(甘い方)です!

夜ご飯をケロッグフロスティにして、牛乳をたっぷりかけて食べます。牛乳が余ったら、そこにもう一度ケロッグを追加して「追いケロッグ」。まるで“わんこそば”のようです(笑)。

お腹いっぱいになるか、牛乳がなくなるまで食べて、そこで終了。ケロッグの栄養が良いのか、牛乳のカルシウムが効いているのか……理由はよく分かりませんが、これを食べた日は、なぜかぐっすり眠れるのです。

睡眠にお悩みの方は、ぜひ一度「追いケロッグ」、試してみてくださいね。



仰向けに寝ると腰が浮く?

2025/04/13

腰回りの筋肉が硬い人は
仰向けに寝ると腰がベッドにつきません

腰まわりの不調は、痛みが出るまで自分では気づきにくいものです。ぎっくり腰のような急性の症状が出てはじめて「あれ?腰が悪かったのかな」と思う方も多いですよね。

そこで今回は、腰まわりの筋肉が硬くなっているかどうかをセルフチェックする目安をご紹介します。

私は腰痛のある方を診るとき、まずうつ伏せで施術を行い、仙腸関節・大腰筋・腰椎・股関節の癒着を取り、可動域を広げることから始めます。その後、仰向けになっていただくと、ほとんどの方がこうおっしゃいます。

「今まで仰向けで寝ると腰が浮いていたのに、ペタッとベッドにつくようになった!」

実は、これはとても重要な反応です。腰まわりの筋肉が柔らかいと、重力に自然と引かれて腰が下に沈み、ベッドにつく状態になります。反対に、筋肉が緊張していると腰が浮いてしまうのです。



仰向けで腰が浮く例

では、仰向けで腰が浮いてしまう方におすすめのセルフケアは何かというと、ストレッチポールです。

仰向けになり、ストレッチポールに腰椎を軽く押しつけるようにしてストレッチしていきます。最初は腰が浮いていても、続けていくうちにだんだんと自然に腰がポールにつくようになります。

おすすめなのがストレッチポールです。仰向けの状態で腰椎をストレッチポールに押し付けるストレッチをすると、最初は浮いていた腰が自然と落ちストレッチポールにつくようになります。

ストレッチポール使用例

立ち仕事で長時間立ちっぱなしだったり、デスクワークで座りっぱなしだったり、中腰が多い作業などでも腰はどんどん固くなってしまいます。

少し余談ですが、広尾で治療をしていたとき、外国人の方の来院も多くありました。印象的だったのは、欧米の方は「腰が痛い」と訴える方がほとんどいなかったということです。その代わり、「肩こりがつらい」という声はとても多かったです。

人種によって骨格の傾向や姿勢のクセが違うことがよく分かりました。例えば、東洋人は猫背が多く、欧米人は胸を張って背筋を伸ばす姿勢が多いです。こうした姿勢の違いが、筋肉の緊張する部位にも影響しているのだと感じました。

猫背を防ぐには、大胸筋を鍛えることも効果的です。そして、腰痛の予防には、日頃の姿勢を意識することがとても大切です。

今日からぜひ、仰向けになって腰が浮いていないか、自分の体と向き合ってみてくださいね。



「口元の横がプニプニとたるんで困ってます」

2025/04/19

広尾で20年培った美容鍼で
お顔のたるみを筋膜リリース

「最近、口元の横にプニプニとしたたるみが出てきて、気になって仕方ないんです」「何とかならないでしょうか?」というご相談がありました。その方は、最近ヘッドマッサージをよく受けているとのこと。

実はこの「口元のたるみ」、ヘッドマッサージが関係している可能性があります。頭にたまっていた老廃物が、マッサージによって流れ始め、下顎のフェイスライン付近に移動して溜まってしまったのかもしれません。

流したものは、行き場がなければ一番滞りやすい場所に留まってしまいます。それがちょうど、段差のあるフェイスラインとネックラインの境目。ここに老廃物がたまりやすく、たるみとして目に見えるようになるのです。


顔の筋肉

このフェイスラインの癒着は、自分でも確認できます。下顎のラインに沿って指で触れて動かしてみてください。スムーズに動かない、引っかかるような感覚がある方は、筋膜の癒着が起きている可能性があります。

筋膜の癒着が起きると、その内側の筋肉の動きが制限されます。イメージとしては、硬くてゴワゴワしたボディスーツの中に体が入っているような感じ。繊維が硬いと中の体が自由に動けませんが、柔らかくフィットしていれば連動してスムーズに動けますよね。


顔のたるみ

たるみが進行すると、フェイスラインとネックラインの境界が曖昧になっていきます。これは、本来別々に動くべき筋肉たちが癒着によって一体化してしまい、可動域が狭くなるためです。

動きが制限されることで、筋肉は使われなくなり、コリが生まれ、さらにたるみを引き起こす——この悪循環が起こるのです。

実際、たるみが進んでいる方を内側から見ると、外から見たらフェイスラインに見える部分が、筋膜的にはネックライン側に引っ張られていることがよくあります。

このように、癒着によって動きが失われたフェイスラインとネックラインの筋膜をリリースし、内側の可動性を本来の状態に戻す——それが私の行う美容鍼による筋膜リリースです。

たるみにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。見た目の変化だけでなく、内側からの変化を感じていただけると思います。



突発性難聴の治療について

2025/04/24

ある日突然耳が聞こえにくくなる
原因不明の突発性難聴

私は鍼灸師であり、医学的な病名についての診断は専門外です。そのため、以下の突発性難聴に関する説明はGoogleのAI検索による引用となります。

突発性難聴は、片耳に起こることが多く、突然聞こえにくくなる、あるいは全く聞こえなくなるといった症状を呈します。これに加えて、耳鳴り、耳が詰まったような感じ(耳閉感)、めまいなどを伴う場合もあります。原因は不明とされていますが、ウイルス感染や内耳の血流障害が関係していると考えられています。

突発性難聴は、発症から2週間以内に治療を開始すると、治癒または改善が見込める可能性が高く、ステロイド薬などを用いた薬物療法が中心です。放置すると難治性になるリスクがあるため、早期に耳鼻咽喉科を受診することが大切です。以上、引用を終わります。


ともこ鍼灸治療院では、突発性難聴の原因のひとつとして首のコリによる内耳の血行不良に注目しています。そのため、首のコリを改善し、頚椎の可動域を広げ、姿勢を整えながら、全身の血流を促す施術を行います。具体的には、全身の筋膜リリースを中心に施術しています。


耳のツボ

さらに、美容鍼も突発性難聴の予防として有効だと感じています。私が行っている「広尾美容鍼」は、頭・顔・首を包括的に施術しており、耳周りの血流を促進する筋肉のコリを緩めているからです。

実際、突発性難聴で来院された方には、共通する特徴があります。頭が前に突き出し、首がストレートネック、耳たぶの下にむくみがたまりタルんでいるという状態です。耳下の「ポニョっとした部分」は明らかなむくみであり、見た目からも血行不良が分かります。内耳の血行不良・顔周りのむくみ・筋肉のコリ・姿勢は、突発性難聴と無関係ではないと感じています。


姿勢の図

実は私自身も、過去に片耳の耳鳴りと聞こえづらさを経験したことがあります。突然の症状はとても不安でした。私はその際、自分で首や頭のマッサージを行いながら、週に2〜3回、鍼、整体、マッサージなどを受け、約1ヶ月で改善しました。

これは少し業界の裏話ですが、突発性難聴は「これだけやれば治る」という治療法が確立されているわけではありません。整体、マッサージ、運動、鍼灸——良いと言われることを積極的に試す姿勢が大切だと感じました。私自身の経験から言えば、「数打ちゃ当たる」くらいの気持ちで様々なアプローチを受けたことが功を奏したのだと思います。

また、治療家の技術や施術だけに過度な期待を寄せすぎるのは避けるべきです。まずは自分自身の姿勢の悪さや顔まわりのむくみに気づき、それが改善されているかに意識を向けることが、民間療法による突発性難聴治療の鍵になると私は思っています。



民間療法、数打っても当たらなかったら

2025/04/30

治療法が見つからない不定愁訴の“難民”たち
ともこ鍼灸治療が救いになるかもしれません

前回の記事では「民間療法に過信は禁物」というテーマに触れましたが、今回はなぜそう思うようになったのかをお話しします。

私が施術で大切にしているのは、身体を“元のフラットな状態”に戻すこと。だから鍼の手法やツボの選び方、整体の技術に対して強いこだわりはありません。

「元に戻ること」こそが目的なのです。

でも実際に私が他院で施術を受けて感じるのは、「なんとなく効いているような気はするけれど、身体にはちゃんと効いていない」こと。つまり、施術後も身体がフラットに戻っていない。たとえば硬いところがそのまま残っていたりすると、「今の時間とお金は何に使ったのだろう?」と疑問が残ります。

だから私は、一人の施術家にこだわらず、さまざまな施術を受けて、少しずつ身体をフラットな状態に戻していくという方法をとっています。ただし、これは身体に関する知識がある私だからこそできることかもしれません。


民間療法のイメージ

今回、治療院を再開するにあたって、以前の広尾院に通ってくださっていた方々にご連絡したところ、「いろいろ試したけどダメだったので、またお願いしたい」というお声をいくつかいただきました。
特にご自分の身体に敏感な方ほど、私の施術が合うようです。施術前後で痛みの軽減やむくみの消失、動かしやすさなど、確かな変化を感じられるからです。

逆に言えば、施術を受けた後に何の変化も感じられない治療では、根本の不調を抱えたまま、症状の再発と消失を繰り返すことになると思います。


螺旋階段のイメージ

私の治療に対するイメージは「螺旋階段」です。ぐるぐると少しずつ上昇しながら、身体が時間を巻き戻すように整っていく。そんな回復のイメージです。

だから私は、「○○の症状には○○法が効く」といった決まりきった考え方を信用していません。なぜなら、身体のコリ方や不調の出方は人それぞれで、その時々でも変わるからです。

その一つひとつに丁寧に対応していけば、結果的に身体が若返るのです。だからこそ、施術法にこだわるのではなく、その場での身体の変化に応じて対応できる知識と経験こそが、治療家にとって本当に必要なものだと私は思っています。

そして、自分自身の将来の身体のためにも、そのような治療家が一人でも多く増えてくれることを心から願っています。



鍼灸雑学アレコレ|はじめての鍼で注意すべき点

2025/08/10

鍼が好きになるか苦手になるのかの分かれ道は
初回で決まる。できれば優しい雰囲気の施術者を選んで

鍼灸治療と聞いて、皆さんはどんな印象を持たれますか?
「体に鍼を刺すなんて怖い」という方も多いでしょう。
鍼を受けたことのない方にとって、定期的に鍼で体をメンテナンスするなんて、想像もつかないかもしれません。私も初めはそうでした。鍼灸は「よっぽど体の悪い人が行く所」というイメージを持っていました。

私の鍼灸との初めての出会いは、中国人の友人が自分の足のすねに鍼を刺しているのを見たときです。
「足三里(あしさんり)」という胃に効くといわれるツボに刺していました。
その友人曰く「全然痛くないし、気持ちいいよ」とのことでしたが、当時の私はその光景にドン引きしました。
その頃はまだ、鍼を刺すという行為を注射と同じだと思っていたのです。

中国人の友人が自分の足に鍼を打っている様子(足三里へのセルフ鍼)

今でこそ鍼灸を生業にしていますが、鍼灸の学校へ行こうと決意したのは、
手の感覚が身につき、自分なりに体を診られるようになったからです。
手の感覚ができるというのは、中脳の運動野が発達し、感覚的に無意識に判断できる状態のこと。
これは自転車に乗れるようになるのと同じで、無意識に加減を調整する脳の働きです。

ツボの位置は人それぞれ、その時々でも違います。
鍼灸師は運動選手と同じように、微妙なサジ加減でツボを探し当てます。
「なぜか分かる」──それが経験からくる感覚です。

鍼灸はコリの改善や血流促進、疲労回復など、日々のメンテナンスとして美容にも健康にも効果的です。
私自身も日々のメンテナンスに鍼灸を取り入れており、とても身近な存在ですが、あるデータを見て驚きました。

最新の鍼灸利用率データ(日本)
① 2022年度 年間受療率:5.7%
明治国際医療大学の研究班によると、2022年度の年間受療率は5.7%で、前年度より1.3ポイント上昇しました。

② 2020年度 年間受療率:4.9%
公益財団法人 東洋療法試験財団の調査では、年間受療率は4.9%で、近年は4〜5%前後で推移しています。(鍼灸柔整新聞より)

「鍼は痛そう」「効果がよく分からない」「どこに行けばいいか分からない」といった心理的ハードルが、利用率を押し下げている要因と考えられます。
こうした不安や疑問を解消できれば、もっと多くの方が鍼灸を生活に取り入れられるはずです。

1年のうちに鍼灸を受けている方は、わずか4〜5%。
美容鍼が登場した2010年頃からもっと普及していると思っていたので、この数字には驚きました。
年間受療率が30%になれば街に「ご機嫌な人」が増え、健康寿命も延びるはず。
50%、80%になったら──街中がハッピーな人だらけになるかもしれません。
それくらい私は鍼灸にポジティブな印象を持っています。

声を大にして言いたいのは、鍼は最初の体験が印象を大きく左右するということです。
初めてのときに「怖くない」「気持ちいい」と感じられると、鍼に対する免疫ができ、その後も抵抗なく受けられます。
だからこそ、初めては感じが良く、腕の確かな施術者を選ぶことがとても大切です。



鍼灸とRAS|潜在意識が導く“手の感覚”

2025/08/19

美容師のカット技術も同じ?
RASが生み出す職人の直感

施術中にお客さんから「あ、今ハズれたね」と声をかけられることがあります。
それは首の動きの悪い筋肉を緩めていたときのことでした。
実際、私は「ここが動きを邪魔しているな」と手で感じ取っていて、
まだご本人が気づいていない癒着を探し当てていたのです。

美容師さんのカットの技術も経験が蓄積され洗練されていくことだと思いますが、
いわゆる職人さんの技術力は鍼灸師の世界でも同じです。
例えば、寿司職人が魚の状態を瞬時に見極めたり、陶芸家がろくろを回しながら指先の感覚で器の形を整えていくように、
鍼灸筋膜リリースを行うときの私も、理論を超えて“手が自然に導く”感覚を大切にしています。

私が指で癒着でつまった筋肉の拮抗を元の状態に戻すとき、
“無意識に指で加減を調節”しています。
そうした一連の動きは、脳のRAS=潜在意識の働きによるものではないか?と思い考察しました。

脳の「RAS(ラス)」とは、
脳幹にある神経ネットワークで感覚情報の取捨選択をしていること。
私たちが「必要だ」と思う情報だけを意識に上げてくれること。
潜在意識と顕在意識をつなぐ“フィルター”のような役割を果たしていると言われています。
例えば:
新しい車を買った途端、同じ車種が街でやたら目に入る
赤ちゃんが欲しいと思ったら、周りに妊婦さんが増えたように感じる
これらはすべて、RASが「重要だ」と認識した情報だけを浮かび上がらせている現象です。


脳のRAS(網様体賦活系)の位置を示す図

鍼灸筋膜リリースにおけるRASの働き

鍼灸筋膜リリースの時は、鍼を打つときに
筋膜の硬さ皮膚の抵抗血流の変化 を手の感覚でとらえます。
これは頭で「計算」しているのではなく、潜在意識に蓄積された膨大な経験が RASによって瞬時に選び取られ、 “手の感覚”として現れるのです。

美容師のカットに見るRAS

美容師さんもまた、髪の一本一本の流れを 「無意識に」感じ取り、自然にハサミを入れます。
「ここで切れば髪がまとまる」 と直感的に判断できるのは、知識や経験が潜在意識に蓄積され、 RASがそれを呼び出しているからです。

科学と職人技の融合

理論(顕在意識):人体の構造や技術の知識
RAS(潜在意識):経験から自動的に選ばれる感覚

この両方があるからこそ、鍼灸筋膜リリースは 「生きた技術」となり、より安全に施術が行え、受ける人に安心感と効果をもたらします。


鍼灸筋膜リリースを示す解説図

炭酸トマトジュースにはまっています

2025/10/13

美容と健康の源は食事から
トマトジュースは睡眠の質もUP

最近トマトジュースを炭酸水で割ったものを朝晩飲んでいて、「なんだか調子がいいなぁ」と感じたので紹介します。
以前は青臭いなって思っていたのでトマトジュース健康法は続かなかったのですが、"理想のトマトジュース"という商品は、甘くて飲みやすく美味しいので、今は飲むことが習慣化しています。

トマトジュースの健康・美容効果

🌿 1. 腸内環境の改善

トマトジュースには食物繊維(ペクチン)水溶性ポリフェノールが含まれ、腸内の善玉菌をサポートします。炭酸水で割ることで軽い刺激が腸を動かし、排便促進・ガス抜き効果も期待できます。

💡 特に朝に飲むと「腸のスイッチ」が入りやすく、便通リズムが整う方が多いです。

💧 2. 血流促進とむくみ改善

トマトのリコピンカリウムは、血液をサラサラにし、余分な塩分を排出します。炭酸水には血管拡張作用があるため、末梢血流を促してむくみや冷えの改善にも効果的です。

→ 特に夜に飲むのは、1日の疲れや滞りのリセットに◎

💪 3. 抗酸化・アンチエイジング

リコピン強力な抗酸化成分で、紫外線やストレスによる細胞酸化を防ぐ働きがあります。炭酸による軽い酸性刺激で吸収がサポートされるという報告もあります。

美容鍼やフェイシャルケアと組み合わせると、内外からの抗酸化バランスがとても良くなります。

🧠 4. 自律神経のリズム調整

炭酸の刺激は交感神経を軽く刺激した後、副交感神経を優位にするため、朝は目覚めの活力、夜はリラックス作用と両方の効果が得られます。

「朝:代謝を上げる/夜:緊張を抜く」どちらの目的にもフィットする珍しい飲み方です。

🔹東洋医学の視点

トマトは五行でいうと「肝・心」に入り、性質は寒性(冷やす)・甘酸。体にこもった熱・炎症・イライラ・ほてりを鎮め、血流と気の巡りを整えます。

作用東洋医学的な説明
清熱作用体内の余分な熱・炎症を冷ます(夏の疲れ・肌の赤み)
涼血作用血の熱を取り、血管・皮膚のトラブルを改善
生津作用体の潤いを生み、喉・皮膚・粘膜を保湿する
肝の調整イライラやストレス性の胃不調を和らげる

🔸つまりトマトジュースは「熱を鎮め、潤いを与える」自然の清涼剤。東洋医学的には、ストレス・血の滞り・炎症体質の方にぴったりです。

🔹現代栄養学の視点

トマトジュースには以下の成分が豊富です👇

成分働き美容・健康効果
リコピン強力な抗酸化物質紫外線ダメージ・老化・シミ予防
βカロテン皮膚・粘膜の保護肌荒れ・乾燥肌の改善
ビタミンCコラーゲン生成を促すハリ・弾力アップ、美白
カリウム余分な塩分排出むくみ・高血圧の予防
クエン酸代謝促進疲労回復・血流促進
食物繊維(ペクチン)腸内環境の改善便通・肌荒れ改善

💡トマトにはGABA(ギャバ)という天然アミノ酸が含まれています。
GABAは脳の興奮を鎮める神経伝達物質として働き、自律神経のバランスを整え、心身を穏やかに保つサポートをします。
特に夜に飲むことで、一日の緊張をやわらげ、リラックスしやすい体内リズムをつくる助けになります。

炭酸水以外にも健康効果をプラスしたい場合は、
以下のような食材を加えるのもおすすめです。

目的代替案効果
胆汁の流れをよくするレモン汁(少量)肝胆系のデトックス、消化促進
細胞膜を潤す亜麻仁油・えごま油(ほんの少量)α-リノレン酸が炎症を抑える
代謝アップショウガ粉末やシナモン少々冷え改善、血流促進
肝臓サポートシソ・クコの実・黒酢抗酸化、血の巡り改善

⚠️ 飲むときの注意点・デメリット

  • 体を冷やしやすい方は注意
    トマトは寒性の性質を持つため、冷え体質・胃腸の弱い方は冷たいままではなく、常温またはぬるめで飲むのがおすすめです。
  • 塩分入りのトマトジュースは飲みすぎ注意
    血圧が高い方やむくみが気になる方は、無塩タイプを選びましょう。
  • 胃酸過多・胃炎のある方は様子を見ながら
    酸味が刺激となることがあるため、少量から始めると安心です。
  • 炭酸が合わない方も
    胃の張りやげっぷが出やすい方は、炭酸の量を減らしたり、代わりに白湯で割るのも◎。

🍅体質や季節に合わせて飲み方を調整することで、
トマトジュースはより自然に、体の巡りを助けてくれます。

🌸美容鍼や鍼灸施術と組み合わせると、
外から流す+内から巡らす」両輪が整い、肌の回復力が高まります。


炭酸トマトジュースのイメージ写真

からだリテラシーを高めよう①|揉み返しって本当に「効いてる証拠」?

2025/12/2

一時的にスッキリした感じがする…その“落とし穴”。
日本は“マッサージ天国”だけれど…。

日本は、世界でも珍しいくらいリラクゼーションやマッサージのお店が多い国です。
今や街角には「もみほぐし」「リラクゼーションサロン」「整体」といった看板が並び、
疲れたらとりあえずマッサージ、というのが一つの文化になっています。

しかし、私は臨床経験を通して気になっていることがあります。
それは、「マッサージに頻繁に行く人ほど、体の“形”が悪い」ということ。

ここでいう“形”とは、骨格と筋肉・筋膜の位置関係のことです。
この位置関係が崩れると、慢性的なコリ、循環不良、姿勢の歪みにつながります。
そして多くの方が、その場しのぎのマッサージによって、逆にバランスを崩しているのです。

リラクゼーションマッサージの歴史は意外と浅く、日本で一般化したのはここ15~20年ほど。
そのため、 「その刺激を受けると体がどう反応するのか」
「自分の体質に合っているかどうか」
「強い刺激のリスク」についての教育がほとんどありません。

結果として、“気持ちいいから”という理由だけで、体を壊す刺激を受け続ける人がとても多いのです。

日本が“マッサージ天国”になるまでの流れ

● 第1波:2000年代前半(約20年前)

  • 台湾式足つぼがテレビで特集される
  • アジア式マッサージが日常に広がる
  • 繁華街に「足つぼ・アジアン系」店舗が増える

→ ここが“リラクゼーション文化”の入り口。

● 第2波:2007〜2010年(約15〜18年前)

  • 「ほぐし」「もみほぐし」「リラクゼーションサロン」と名乗る店が急増
  • 60分2980円系の低価格チェーンが全国に広がる
  • 「整体」と「リラク」が混在し始め、業態の境界が一気に曖昧に

→ 今の路面型リラクの“原型”が出そろう。

● 第3波:2010〜2015年(約10〜15年前)

  • 駅前・路面・マンションサロンなどあらゆる場所で爆発的に増える
  • 手技スクール乱立
  • 業界未経験でも簡単に参入できるようになり、店舗数が激増

→ ここで街の風景が「リラクで埋まった」時期。

このように、リラクゼーション産業が急に広がったのは、ここ十数年の出来事です。
それに対して、「その刺激が体にどういう影響を与えるのか」という知識は、まだ追いついていません。
そのギャップの結果として今、強い刺激のあとに揉み返しで長く苦しむ方が、実際にとても増えていると感じています。

揉み返しの正体:体が「危険」と判断したあとの炎症

強いマッサージを受けると、筋肉や筋膜(筋肉を包む薄い膜)が押しつぶされ、
微細な損傷が起こります。体はそれを“ケガ”と判断し、炎症反応を起こします。

  • だるさ
  • 鈍い痛み
  • 重さ・こわばり
  • ひどい場合は熱感や腫れ

つまり、揉み返しは“効いた証拠”ではなく、組織が傷ついたサインです。

なのに、なぜ「帰り道は体が軽い」のか?

多くの方がこうおっしゃいます。
「その場ではとても軽くなる。帰り道もスッキリしている。」
ここが最大の落とし穴です。

その“軽さ”は、体が防御反応として分泌したアドレナリンの作用であることが多いのです。

  • アドレナリンで血流が一時的に上がる
  • エンドルフィンで痛覚が鈍くなる
  • 少しハイになって「軽い」と錯覚する

つまり、施術直後の軽さ=治ったのではなく“興奮と麻痺”なのです。

時間が経ち興奮が落ち着くと、組織の損傷が「揉み返し」として出てきます。

マッサージ通いで体が壊れるループ

  1. 強い刺激を受ける
  2. アドレナリンで一時的に軽く感じる
  3. 数時間後〜翌日に痛みやだるさ(炎症)が出る
  4. また“ほぐしてもらわないと”と感じて通う
  5. さらに強い刺激でないと満足できなくなる
  6. 筋膜や経絡の流れがどんどん硬く・詰まる

こうして、通うほど体が壊れていくという矛盾が生まれます。

東洋医学の視点:正気が乱れ、経絡が閉じる

東洋医学では、体のエネルギーを正気と呼びます。
強い刺激はこの正気を乱し、陽気(興奮)を一気に上げます。

その後、陽気が落ちるときに、
気血の滞り・巡りの悪化(経絡の閉鎖)が起こります。
表面は“揉まれている”けれど、内側では流れが止まっている状態です。

まとめ:知識があれば体はもっと守れる

日本はケアの選択肢に恵まれている国ですが、
「受ける側が体の仕組みを知らないまま刺激を選んでしまう」という弱点があります。

揉み返しが出るほどの刺激を、
「効いている証拠」と思い込む必要はありません。
その“軽さ”が

  • アドレナリンの“ごまかしの軽さ”
  • 本来の巡りが整った“本物の軽さ”

どちらなのかを見極めることが、体を守る第一歩です。

あなたの体はいつも正直にサインを出しています。
その声を聞きなおすお手伝いができれば嬉しく思います。


強いマッサージを受けて背中が赤く炎症し、違和感を感じている男性のイラスト


からだリテラシーを高めよう②|「ツボに入って気持ちいい〜」というけれど

2026/1/1

「ツボに入る」マッサージって、
ありそうであまり出会えないと感じています。

みなさんがマッサージに行くときのポイントって何でしょう?
疲れたとき、コッたなぁと感じたとき、どこかに痛みがあるとき…。
私も時間が空いているとつい「近くのマッサージに行こうかなぁ」と思ってしまいます。

でも私の場合、ベッドに横になった瞬間から、
それが「ただ横になって受ける時間」ではなく、
“技術評価の場”になってしまう
のです。

マッサージ中につい見てしまうポイント

意識してチェックしているつもりはないのですが、
気づくと、こんなところを細かく見ています。

  • 触った瞬間の触診力(どこまで情報を取れているか)
  • 圧の入り方(浅い・深い・一点なのか面なのか)
  • 押す角度(関節の向きや筋走行に合っているか)
  • 筋膜の読み方(癒着や滑走の悪さを捉えているか)
  • 手のセンス(手の温度・柔らかさ・滑り方の質)

「あ、いまの圧の入れ方だと、ここはほどけないな…」

「イタタタ、こんなに痛くして大丈夫かな…」

「場所合ってないよぉ…ザンネン」

…そんなふうに、頭の中で勝手にコメントが流れてしまいます。

これは、完全に私だけのクセだと思います。
仕事柄、長年「触る側」をやってきた結果の、職業病のようなものです。

リラックスしようとしても、
心と身体のどこかが、どうしても「観察モード」「採点モード」になる。
数十年こんなことをしていますが、「これはツボに入ってるなぁ」と感じた手に出会えたのは、
正直、ほんの数回です。

ツボをとらえる方法は、「強く押す」だけでは届かないので、実はちゃんとコツがあるのです。
そのコツをイメージしやすくするために、ここからはみかん一個を使ってお話ししてみます。

みかん一個でわかる「ツボの深さ」とゴッドハンドの押し方

「ツボ」と聞くと、皮膚の表面からグッと押せば、そのまま届くと思っている方も多いかもしれません。
でも実際には、皮膚のすぐ下には、からだを守るための「分厚いガード」のような層があって、
強く押しているつもりでも、そのガードのところで止まってしまい、ツボの層までは届いていないことがよくあります。

そして、この「ガードの層だけに強い圧をかけ続けてしまう」ことが、
いわゆるもみ返しの大きな原因のひとつです。
ツボや筋膜のラインに届く前に、表面の組織だけがダメージを受けてしまうんですね。

この「ガード」と「ツボの深さ」の違いをイメージしやすくするために、
ここではみかんを使って、ツボの位置を説明してみます。

みかんで見るツボの深さイメージ
皮のすぐ内側にある黒い点が「ツボ」のイメージ。
それより深く押し込むと「押しすぎ・もみ返しゾーン」になります。

ツボは、皮膚の表面ではなく「皮を一枚スライスしたくらいの深さ」にあります。

みかんでイメージすると、オレンジ色のが私たちの皮膚
そのすぐ内側、白いワタの中ほどにある黒い点が、 ツボのある層です。

表面だけをなでていても、この層までは届きません。
かといって、みかんをギュッとつぶすくらい強く押すと、ツボを通り越して 「押しすぎ・もみ返しゾーン」に入ってしまいます。

本当に上手な「ゴッドハンド」は、まず 上の皮(表面のガード)をふわっとゆるめてどかし
そのあとでツボの深さだけスッと沈めて止める押し方をします。

同じ「強さ」で押しているように見えても、
皮の部分で止まっているのか、ツボの層にピタッと届いているのかで、
からだが受け取る刺激はまったく違います。

当院の施術では、みかんでいう「分厚い皮」の層をイメージしながら、 その奥のツボや経絡の層まで届くように鍼灸施術を行います。

上手い人のマッサージと、ルート治療は似ている

これはあくまでからだ観察が好きな私の視座なのですが、
私のからだが「上手いなぁ」と感じるマッサージと、
私が行っているルート治療には、どこか通じるものを感じています。

東洋医学では、経絡のはたらきがあらわれるのは、
皮膚のごく表面だけでも、骨のすぐそばの深いところだけでもなく、
皮膚のすぐ下から筋肉とのあいだにある層だと考えます。
みかんでいえば、ちょうど分厚い皮のあたりのイメージです。

私のからだが「上手い」と感じるマッサージは、
表面だけをこするのでも、奥をグイグイ押すのでもなく、
この中間の分厚い層に、ふわっと入り込んでくる感覚があります。
経絡が通り、邪気がたまりやすいその層そのものに、そっと働きかけてくれる感じです。

ルート治療も同じで、症状が出ているところだけをちょこっと触るのではなく、
経絡や筋膜のルートに沿って、皮膚のすぐ下〜筋肉とのあいだの層に細かく鍼を打っていくことで、
分厚く固まった層にたまった邪気ごと、少しずつ動かしていく治療だと感じています。

治療の根幹は、痛みを消すことではなく、痛みの出ないからだに戻すこと。
多くの人が意識していない「みかんの皮の硬さ」にアプローチするという点で、
ルート治療と、私のからだが「うまいなぁ」と感じるマッサージは、狙う層が同じかなぁと思えます。
そんなふうに感じてしまうのは、私がちょっとしたからだオタクだからかもしれません。

分厚い皮=東洋医学でいう「肌肉」と、邪気・経絡の流れ

みかんの例でいう「分厚い皮」は、からだの世界では、
東洋医学でいう「肌肉(きにく)」という層のイメージに近いところです。

肌肉は、皮膚のすぐ下から筋肉とのあいだにある、
ふかふかしたクッションのような層。
気や血・水分がめぐり、からだをふんわり守ってくれている場所です。

ここに冷えやストレス、使いすぎ・使わなさすぎ、食事や睡眠の乱れなどが重なると、
本来なら流れていってほしいものが、同じところにとどまりやすくなります。
東洋医学では、こうした「動けなくなったよごれ」のようなものを、邪気としてとらえます。

経絡は、本来その人の中をめぐる気と血の「道」
肌肉の層に邪気がたまってくると、その道が途中で細くなったり、せき止められたりして、
肩こり・腰痛・頭痛・だるさなど、いろいろな不調として現れてきます。

ルート治療で行っているのは、
この肌肉の層(分厚い皮のところ)にたまった邪気に対して、コリのルートに沿って少しずつ風穴をあけていくようなイメージです。

表面だけを強く押してなだめるのではなく、
鍼を細かく打ち分けながら、ガチガチに固まった肌肉の層そのものが、ゆるんで動ける層に戻っていくように
からだに「本来の通り道」を思い出してもらう作業、とも言えます。

邪気が流れやすくなると、経絡の道も通りがよくなり、
「コリが取れる」「軽くなる」といった変化だけでなく、
呼吸の入り方や眠りの質、気持ちのゆとりなど、からだ全体の“ベースの状態”も少しずつ変わっていきます。

今年も、そんなからだオタク目線で、からだリテラシーのお話を少しずつ書いていこうと思います。
一緒に、ご自分のからだのことを深く知っていく一年になったらうれしいです。

招き猫や門松、鏡餅、折り鶴が並んだ背景に「今年もよろしくお願いします」と手書き風の文字が入った新年のご挨拶画像(ともこ)


セルフお灸で「ゴッドハンド」を再現しよう

2026/1/11

お灸で「ゴッドハンド」のコツをお伝えします。
プロの手がやっていることを、家でやさしく再現するセルフお灸です。

わたしの手の感覚を真似てご家族にお灸をしてみたら、「痛みが緩和したよ」とご報告をいただきました。
家族(娘さん・旦那さん)が肩や腰が痛いと言ったとき、「こうしたら楽になったよ」という、 実際にやってみたセルフお灸の手順をメモにしてくださったので、セルフで体を整えたいときの参考になればと思い、この記事でまとめます。
お灸は「熱い」「コワい」というイメージがありますが、使い方のコツや、あまり熱くなりすぎないお灸を選ぶといった点を気をつければ、セルフケアに最適なアイテムです。
ここでは、ツボの名前はいったん忘れて“面”でざっくり場所をとらえる整体的なお灸の使い方としてご紹介します。

実はゴッドハンドって、特別な才能だけの話ではありません。
やっていることはとてもシンプルで、 「癒着(滑走不良)を見つけて温め、最後に手で整える」こと。

難しく考えずに、 ツボの“点”ではなく「このあたり一帯(面)」で感じていけばOKです。
この流れをお灸と自分の手で再現できれば、 “自分のからだ専属ゴッドハンド”になります。

ゴッドハンド再現ステップ

ここでは、あえてツボの名前は出しません。
「◯◯というツボをピンポイントで探す」というより、 “板みたいに張っている面”を見つけて、そこを温めるイメージでOKです。

  1. 肩や腰の周辺を手で触って、硬いところ/張っているところを探す
  2. その中で、押して痛いところ・ズーンと響くところを見つける
  3. 見つけた「押して痛い・ズーンと響くところ」にまずお灸を1個置き、 そこから指1本分くらい間隔をあけて、その周りに1〜2個追加する
    目安:合計2〜3個/特に硬い場所は3〜4個
  4. お灸のあとに、手の腹で少し強めに押す → 指でなでるように優しくほぐす

ツボの名前を覚えるより、「板みたいに張っている面」を見つけて、この4ステップを丁寧にやる方が、ずっと再現性が上がります。

“ねらうのはコリ”ではなく、癒着(滑走不良)です

セルフお灸をプロ仕様にするコツは、コリを見つける際のポイントとして、いわゆる「コリ(硬い塊)」そのものというより、 筋肉や筋膜が引っかかって動きにくくなっている部分(癒着・滑走不良)を見つけることです。
「ここ!」という点を探し当てるよりも、 なでたときに引っかかる“帯(面)”を見つける意識で触ってみてください。
ここがゆるむと、強く押しほぐすよりも先に“動き”が戻って痛みが軽くなることがあります。

癒着っぽい「当たり」の特徴

  • ではなく、面(板)みたいに広く固い
  • 指でなでると引っかかる/つっぱる感じがある
  • 押すと「刺す痛み」より、鈍い痛気持ちよさ
  • 温めたあとに動かしやすさが変わる(回る・伸びる・軽い)

ルールは簡単。
「ツボの点」を探そうとしないでOK。
板のように張っている“面(帯)”を温めて、最後に手で滑らせて仕上げる。

注意:その“硬いところ”、コリ(癒着)じゃないことがあります

セルフでポイントを探すとき、よくあるのが 血管の上だったり、腱(すじ)だったり、骨の縁を “コリ・癒着”と勘違いしてしまうこと。
ここは誤爆しやすいので、次の見分け方を覚えておくと安心です。

血管の上っぽいとき(ここは避ける)

  • トクトク脈打つ感じがする
  • 押すとズキズキして痛い(響くというより刺す痛み)
  • 点で拍動を感じる

※脈を感じるところは、押すのもお灸も避けてください。

腱(すじ)っぽいとき(そこ“自体”は狙わない)

  • 細いヒモみたいにスッと硬い
  • 動かすと、すじの位置が分かる
  • 丸い“塊”感がなく、線で硬い

腱は「硬くて当たり」に感じやすいのですが、そこは癒着ではないことが多いです。
ねらうなら、腱そのものではなく“その周りの筋肉のふくらみ(柔らかい面)”を探します。

骨の縁っぽいとき(縁を避けて、内側の筋肉へ)

  • カチッとしていて動かない
  • 押すと骨に当たる感じがする

骨の縁は硬いのが普通。
その場合は、縁から指1本分ずらした“筋肉側”を探すと当たりやすいです。

迷ったらこれだけ。
「脈打つ場所」「ヒモ状のすじ」「骨の縁」には置かない。
その少し周りの“面”を優しく温めるイメージで十分です。

お灸の熱の入り方をうまく使って、「点」ではなく「面」で温めることで、筋膜がゆるみやすくなり、比較的かんたんに筋膜リリースが起こりやすくなります。
これはあくまで「今つらさを少しでも和らげたい」ときの、応急的なセルフお灸の使い方です。
激しい痛みや強い炎症があるときには行わず、慢性的な痛みや重だるさが続くようなときにお試しください。

安全に続けるための注意点

  • 赤みが強く出る/ヒリヒリが続くときは中止する
  • 発熱時・飲酒後・極度の疲労時は控える
  • しびれや強い炎症を伴う痛みは、自己判断でお灸をしない
  • 換気と火の取り扱い(消火確認)は必ず行う

まとめ:お灸+自分の手が、あなたのゴッドハンド

癒着(滑走不良)を見つけて温め、手で整える。
この流れを続けていくと、セルフケアでも「軽さ」が出やすくなります。
そして何より、自分の手がどんどん“いい手”になっていきます。

「ここまではセルフで」「ここから先はプロに任せる」その境目を知っておくことも大切です。
セルフお灸をやってみて、「どうも深いところが抜けない」「同じ場所が何度もつらくなる」など気になることがあれば、いつでもご相談くださいね。

セルフケアにおすすめのお灸(おうちで使いやすいタイプのお灸)


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